思い返せば２０２０年４月、世の中が急にお休みになってしまい、呼気を他人に近づけてはならない世界的風潮がやってきました。狭い教室で長年、まるで唾をかけあう様な距離で行っていたレッスンも、にわか隔壁を設けたり、透明な顔隠しやマスクをしたり、あるいはオンラインレッスンの開発へと、ボイストレーニング教室の実態も多様化しました。
もちろん、その多様化に惑わされること以上に深刻だったのは、みんな歌を歌うことをやめてしまったのか、あるいは、歌を共有することをやめてしまったのでしょう。歌の発声のお悩み問い合わせが絶えてしまいました。つまり、我々の様な教室の需要が減ったと言えます。
しかしやがて隠遁隔離生活、マスク習慣、オンライン会議、といった理由からでしょうか、喋る声が届かない声が出しにくい、といった方々からのご連絡引き合いが相対的に増えていきました。もちろん２０２０年以前もこの様な需要はあったのですが、歌うのはひとりでこっそりひっそりと、そういうものになりました。
この春ここへ来てやっと、皆さん歌うことを思い出したのでしょうか。歌ってみればわかります。歌わないうちに衰えた身体。筋力。これに気がついた方々からのお問い合わせがようやく、２０２０年以前のように戻ってきた気がします。この期間４年。我々にとってはとても長かったなあと思います。この期間に失ったものの大きさに驚かされもしますが、そろそろまた、ユニークな講座でも立ち上げようかなという気分になってきました。
というのも神保町教室、飯田橋教室、ともにまだ、時間的に空きがございます。せっかくの場所を有効に使いたいものです。
大手の教室と違って体験レッスンは有料ですが、小さな教室ですからお問い合わせはお気軽にどうぞ。体験レッスンの募集枠は我々の都合を優先して掲出しています。この日ではどうか？とお問い合わせいただくケースも、実際に何件も受け付けています。
