インとアウト。

2年ほど前から教室としては、いわゆる発表会的なものは非常にやりづらい状況が続いてました。

ようやく今年は大規模ロックフェスなんかも一定のルールを設けつつ再開してたり、同業の方の発表会や主催イベントも再開するような話はちらほら聞こえてきております。依然不安がないわけではないですが、ライブイベントの業界も以前に戻ろうとする反発力のようなものを感じますね。

 

さて、以前このブログでも書いたような気がしますが、知人のキーボーディストが表参道にあるピアノバーでオープンマイクイベントを主催されてまして。何度か僕も遊びにいってたのですが、興味あると言ってくれた生徒さん数名と先日参加してきました。

件のキーボーディストは僕よりちょっと年上で、80~90年代の日本のポップスシーンの第一線で活躍されてた方。かつてバックを勤めたアーティストの名前を聞くと誰もが驚愕します。

そんな方の生演奏で歌うという非常に稀な機会(といいつつ月一で開催されてますが)。

なかなかみなさん楽しんでおられて、緊張しつつハプニングは当然のようにあったり、それぞれに経験値を積んでいかれたように思いました。

 

先述のように、コロナ禍で発表会ができなかったりで、代替案として「オンライン発表会」を企画したりもしましたが、やっぱり生演奏で人前で歌うことに勝る刺激はないよなあ、と改めて思った次第。

ただ歌うだけじゃなくて、選曲から譜面用意したり、他の人の歌聴きながらドッキドキで自分の番待ってたり。。。いざマイクの前に立つまでもいろんなことが「いい歌」であるための必須項目だったりするのです。

無論、そんな人前でなんか歌わずにこっそり自分だけで歌いたい、というのもそれはそれで共感しますが、案外思ってるより楽しいので機会さえ巡り合えば試しに手を出してみるのも悪くないと思いますよ。

 

僕が歌と関わる上で、ライブというものに拘りたい理由としては、「イン」と「アウト」が同時に皮膚感覚で体感できるから、という部分です。

「イン」は先ほど書いたような「準備」とも言えましょう。長い目でみれば、どんな音楽を聴いてるか、なんてことも含まれますが、いざ歌うまでにどんな準備をしてきたか、に集約されると思います。

物理的な準備もあればメンタル的な準備もあるでしょう。ひとまず自分が歌うのに足りてないものはないか?自問する最大の機会ではないでしょうか。

そして「アウト」は言うまでもないですね。ただただ、自分のできる限りで最良のパフォーマンスをすることです。


ライブの一番の魅力、それはオンラインでは残念ながらできなかったことでもあるのですが、それは「拍手」があるということ。これはやっぱりうれしいですよね。僕自身もこれがあるから、今の今まで歌ってるようなもんです。

少しづつ、こういったみなさんのアウトプットできる機会を増やしていこうと思ってます。

 

歌は楽しい、そう、歌は楽しいんだよ。

 

 

神保町教室担当 クボフミト